小林 可純 Kasumi Kobayashi
【中之島駅】
みかげの中から
2018/染色/綿布
■「キテ・ミテ中之島2018」出品作品のコンセプト■
海の中では水を掴んでも掴めない、形あるものとして触れない、でも体は水に触れているという状態が不思議で、でも心地よいなと思うのです。水は泡となっても周りは案外穏やかなままでいつの間にか消え入っていき、でも穏やかに見えても水の流れは確かに存在していて、静と動が混在して雄大な海は続いているのだということを思い知らされます。この中に包み込まれていたい、あの心地よさを纏っていたい、そんな思いで制作しました。
■駅から始まるアートイベント「キテ・ミテ中之島2018」への想い■
駅に展示するということで不特定多数の方々にご覧いただけると思います。普段アートに触れる機会が少ない方も駅と言う日常の一部にアートが存在することで自然と目にし、この作品素敵だな、きれいだな、面白いななど自分の感情と作品に込められた他人の感情を作品を通して認識できると思います。そのような無意識の意識が生まれるところがアートの面白さのひとつだと私は考えています。アートの創造力で五感を刺激して、無意識に生まれた感情や実体験がその人の1つの経験となり、結果的に可能性や視野が広がったらいいなと思います。ですから、私は自分の感覚や意識を実体化させ、それが誰かの意識の中に一瞬でも関わることができたら嬉しいです。
■Profile■
1995 京都府生まれ
2018 京都精華大学素材表現学科テキスタイルコース 卒業
現在 京都府在住